資産管理会社とは:創業者が自社株を会社で持つ理由
上場企業の大株主の欄を見ると、創業者の個人名のすぐ近くに「株式会社○○」「○○興産」のような会社名が並んでいることがあります。多くは、創業者や一族が自社株を持たせるためにつくった資産管理会社です。
資産管理会社で株を持つ主な理由
1. 配当にかかる税金
個人が受け取る配当は、持株比率が3%以上だと総合課税になり、ほかの所得と合わせて最高で約50%(所得税・住民税)の税率がかかります。会社が受け取る配当は「受取配当等の益金不算入」という制度で、持株比率に応じて一部または全部が法人税の対象から外れます。配当を会社に残しておけば、手元に残るお金が増えます。
2. 相続のときの評価
個人が上場株を持ったまま亡くなると、その時の株価で評価されて相続税がかかります。株を資産管理会社に持たせていると、相続するのは資産管理会社の株(非上場株)になります。株式を多く持つ会社は純資産をもとに評価し、含み益にかかる法人税等相当額(37%)を差し引けるため、評価が下がることがあります。
3. 議決権をまとめる
一族の株を1つの会社にまとめておくと、相続で株が分かれても議決権がばらばらになりにくく、経営を安定させやすくなります。
2023年10月からのルール
配当の総合課税の判定(3%以上かどうか)では、2023年10月から、本人が50%超を持つ同族会社(資産管理会社など)の持株も合わせて数えるようになりました。資産管理会社と合わせて3%以上なら、本人名義の配当も総合課税です。
資産ずかんでの扱い
- 大株主の欄に、名字が社名に入っている会社がある場合や、役員の持株数と大株主の欄の株数の差がその会社の持株とちょうど合う場合に、その人の資産管理会社と推定して、持株を資産額に足しています(「推定」と表示)。上場企業は資産管理会社として扱いません。
- 資産管理会社が受け取った配当は、持ち主の受取配当(資産管理会社を通じた分)として表示しています。
- 相続税の目安では、資産管理会社の株を法人税等相当額(37%)を引いた額で評価しています。
資産管理会社として載っている会社は会社(法人株主)ランキングで見られます。持ち主の推定が違う場合は、お問い合わせからお知らせください。
最終更新:2026/10/29